2027年度から簿記3級の第2問が25点に|第2問が苦手な人はどう勉強する?

2027年4月以降、簿記3級の第2問が20点から25点になることを示すアイキャッチ 秘訣

2027年4月1日以降、簿記3級の第2問が20点から25点になる。

増えるのは5点。でも、第2問で手が止まりがちな人にとっては、「ただでさえ苦手なところが重くなるのか」と気になる変更だよね。仕訳や決算整理を頑張ってきた人ほど、今の勉強をどう変えればいいのか迷うと思う。

先に伝えたいのは、第2問を丸ごと捨てずに、取れる欄を一つずつ増やそうということ。いきなり満点を目指す必要はない。配点から分かることを整理したうえで、仕訳・記入方法・計算・用語のどこを復習すればよいか、一緒に考えていこう。

まず確認。2027年4月1日以降の配点はどう変わる?

日本商工会議所は2026年9月25日付で、2027年4月1日以降の日商簿記3級の配点を発表している。対象はネット試験・統一試験・団体試験のすべて。2027年4月1日以降に施行される試験から新しい配点になり、2027年3月31日までの受験は従来どおりだ。

大問現行(〜2027年3月31日)2027年4月1日以降
第1問45点45点
第2問20点25点(+5)
第3問35点30点(−5)

合計は100点で、合格基準は70点以上。配点については、第1問が45点のまま、第2問が5点増え、第3問が5点減る。第2問だけでなく、第3問も含めた得点の組み立てを考えたい。

この記事では、配点変更と、それを踏まえた勉強の進め方に絞っている。2027年4月1日以降の試験では出題区分表も改定されるため、試験全体の変更が配点だけという意味ではない。受験年度に合った教材かどうかも確認しておこう。

確認先は、日本商工会議所の配点変更の発表と、2027年4月1日以降の試験に適用する出題区分表(確定版)。この記事の試験情報は2026年10月16日に確認した。以下の得点計算や勉強法は、公式発表をもとにした説明・提案であり、公式の推奨学習法ではない。

第2問が0点だと、残り75点中70点が必要になる

合格ラインは100点中70点。満点との差は30点だ。ただし、最初から30点分を捨てる計画にすると、解けたつもりの問題でミスをしたときに余裕がなくなる。ここでは、配点上どれだけ余裕があるかを計算してみよう。

ここで、第2問を丸ごと落とした場合を考えてみる。残りの第1問と第3問で70点を取らないといけない。

第1問+第3問の満点そこで落とせる点数
現行80点10点
2027年4月1日以降75点5点

第2問が0点の場合、第1問と第3問で失える点数は、計算上10点から5点へ減る。75点中70点ということは、残りの大問でほとんど取りこぼせないことになる。不可能ではないにしても、余裕のない勝負になりやすい。

これは、配点だけを使った計算だ。新しい試験の難しさや合格率を予測したものではない。ただ、第2問を練習しないまま、第1問と第3問だけで合格点を狙う計画には、これまで以上に取りこぼしへの注意が必要になる。

逆に、第2問で点を取れば、その分だけ残りの大問で必要な合計得点は下がる。新配点で計算すると、次のようになる。表は得点を仮定した計算例で、個々の解答欄の配点や合格を保証する目標点を示したものではない。

第2問で取れた点第1問+第3問で必要な点75点満点に対する割合
0点70点約93%
10点60点80%
15点55点約73%
20点50点約67%

第2問が0点なら、残りで約93%が必要。それが10点なら80%、15点なら約73%になる。第2問で得点するほど、第1問と第3問で必要な合計得点が下がる。採点基準が緩くなるわけではないけれど、一つの大問に頼りきらずに得点できる形を作れる。

第2問で止まるのは、何が分からないとき?

仕訳の問題は解けるのに、帳簿の空欄を見ると何を入れればよいか分からなくなる。そんな場合は、仕訳の知識だけでなく、その帳簿の読み方や記入方法を確かめたい。

仕訳は覚えたのに、問題になると解けない。そう感じる人は、仕訳を覚えたのに試験問題になると解けない理由も参考になると思う。

第2問対策では、補助簿、勘定記入、伝票、用語を選ぶ問題など、教材にある形式を分けて見てみよう。これらが毎回すべて出題されるという意味ではない。見た目が違う問題をまとめて「第2問が苦手」と捉えると、どこから直すか決めにくくなる。

勘定記入では、正しい仕訳を作り、それを勘定へ転記する手順が役に立つ。ただ、第2問全体を「仕訳を書き直すだけ」と考えるのは狭すぎる。帳簿の役割を理解したり、数量と単価から金額を計算したり、用語の意味を判断したりする練習も必要になる。

まずは、間違えた問題を一つ選ぶ。そして、「仕訳」「記入方法」「計算」「用語・指示の理解」のどこで止まったかを確認しよう。同じ問題で二つ以上に当てはまっても構わない。できなかった理由が分かれば、戻るページを決めやすくなる。

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第2問は「全部できる」か「全部ダメ」かの二択ではない。形式ごとに分けて、取れるところから増やしていこう。

目標は「全部できる」ではなく「取れる問題を増やす」

第2問には複数の解答欄が設けられる問題もある。25点を一気に取りにいくと考えるより、解ける部分を一つずつ増やしていこう。

たとえば、勘定記入なら「左右は決められたけれど、摘要の相手科目を間違えた」と分かれば、次に練習することは具体的になる。用語の選択なら、正解の言葉だけでなく、ほかの選択肢が違う理由も確かめる。今日取れなかった欄について、次は根拠を説明して答えられる状態を目指したい。

最初の一行を自力で書くことは、白紙から抜け出すための入口になる。ただし、そこで練習を終えるわけではない。一行書けたら次の欄へ、同じ例題が解けたら数字や条件が違う類題へと進む。個々の欄がどう採点されるかを決めつけず、解ける範囲を広げていこう。

勉強の優先順位は、こう組み替える

配点が変わっても、全員が同じ割合で第2問の勉強を増やせばよいわけではない。今の答案を見て、どこを直すと次の問題が解けるようになるかで優先順位を決めよう。

① 土台は今までどおり、第1問の仕訳

第1問は45点で、いちばん配点が大きい。仕訳は勘定記入や伝票を理解する土台にもなる。科目選びや借方・貸方で止まるなら、該当する取引の短い仕訳問題へ戻ろう。すべてを最初からやり直すより、今回間違えた取引を説明できるか確かめたい。仕訳そのもので迷う人は、問題文を読んでも「何の仕訳か分からない」ときの見抜き方も読んでみてほしい。

② 第2問は、形式ごとに1つずつ

仕訳は合っているのに帳簿で止まるなら、その形式の例題を一つ選ぶ。まず見本を見ながら記入し、次は見本を閉じて解き直す。その後、数字や条件の違う問題で確かめよう。特定の形式だけに偏らないよう、解けるようになったら別の形式にも取り組む。

③ 第3問を軽く見ない

第3問は5点減っても30点ある。第2問の対策に集中して、決算整理などを長く復習しない状態は避けたい。一方、第3問が安定していて第2問がほぼ白紙なら、一部の練習時間を第2問へ回す選択もある。配点だけでなく、自分の失点箇所を見て調整しよう。

初心者向け、今日からできる現実的な対策

最初に、間違えた一問を選ぶ

手元の問題集や模試から、間違えた第2問を一つ選ぼう。ページ番号と「勘定記入」「補助簿」などの形式を簡単にメモする。最初から問題集全体を分類する必要はない。解き直すたびに記録を増やせば、練習していない形式や繰り返す間違いも見えてくる。

解く前に、「どこに」「何を」答えるか確認する

まず「記入しなさい」「語句を選びなさい」といった指示を読み、「どこに」「何を」答えるかを確かめる。紙の教材なら指示に線を引く方法もある。ネット試験の画面に直接線を引けることを前提にせず、画面では指示と解答欄を見比べよう。

たとえば商品有高帳なら、「帳簿に書く」と分かっただけではまだ足りない。数量・単価・金額のどの欄を埋めるのか、問題で指定された計算方法は何かまで確認する。指示を先に読むと、取引文から拾う情報を整理しやすくなる。

間違えた原因に合わせて、復習する場所を変える

仕訳の科目や左右が違ったなら、その取引の意味を確認する。仕訳は合っていて転記だけ違ったなら、記入する側・相手科目・日付を一つずつ照合する。計算が違ったなら、使った数量や単価、足し引き、集計漏れを確かめる。用語や指示を読み違えたなら、意味を言い直してから問題を読み直そう。

たとえば「現金で売掛金を回収した」という練習問題で、仕訳は合っているのに摘要へ売上と書いてしまった場合。復習するのは、売掛金の回収と新しい売上の違い、そして相手科目の選び方だ。勘定記入の左右や相手科目を整理したい場合は、勘定記入で左右に迷う人へ|相手科目を間違えない転記のコツも参考にしてほしい。

用語は、正解の言葉と意味をセットで覚える

用語を間違えたら、正解の言葉を写すだけで終わらせず、意味を一文で説明してみよう。似た用語を選んでしまったなら、両者の違いも確認する。説明できなければ、その箇所だけテキストへ戻ればいい。次に選択肢の並びが変わっても、理由を持って選べることを目標にしよう。

受験日が決まっている人へ

2027年3月31日までに受ける人は、これまでどおりの配点(45点・20点・35点)で採点される。2027年4月1日以降に受ける人は、新しい配点(45点・25点・30点)だ。

受験日が決まったら、配点と出題範囲の両方を確認する。2027年4月1日以降に受ける人は、手元の教材の対応年度や出版社の改訂案内も見ておこう。配点変更だけを理由に焦って受験日を早めるより、準備の進み具合に合った日程を考えたい。

形式別の復習が進んだら、時間を計って一回分の問題にも取り組もう。正解できることと、試験時間内に解答できることは分けて確認する。解ける問題を残して時間切れになる場合は、時間が足りない人へ|取れる点を先に取る解き方で、後回しにする判断や見直し方を整理している。

満点にこだわらず、取れる欄を一つ増やそう

第2問は20点から25点になる。0点なら第1問と第3問で75点中70点が必要になるので、第2問を丸ごと捨てる計画は余裕が小さい。だからこそ、少しずつでも解答できる範囲を増やしておきたい。

今日することは、間違えた一問を選び、止まった理由を確認し、見本を閉じてもう一度解くこと。それでも止まったら、必要な箇所だけ復習して戻る。大きな目標を立て直す前に、目の前の一問で試してみよう。

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「第2問が苦手」から一歩進めて、どの欄で、何に迷ったかを見つけよう。そこが、今日の復習の出発点になる。

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