簿記3級の前払費用・前受収益|「まだの分」を翌期へ送る

決算整理仕訳経過勘定 プロフィール

前払費用と前受収益は、どちらも決算でまだ終わっていない分を翌期へ送る処理です。

前払費用は「先に払ったけれど、サービスはまだ」。前受収益は「先にもらったけれど、サービスはまだ」。主語を自分の会社にすると迷いません。

違いを表で確認

科目 お金 サービス 分類
前払費用 支払済み まだ受けていない 資産
前受収益 受取済み まだ提供していない 負債

前払費用は、将来サービスを受ける権利。前受収益は、将来サービスを提供する義務です。

前払費用の例

1年分の保険料12,000円を支払保険料で処理し、決算時点で3か月分が翌期分だったとします。

支払時:

(借)支払保険料 12,000円 /(貸)現金 12,000円

決算整理:

(借)前払保険料 3,000円 /(貸)支払保険料 3,000円

当期の費用から3,000円を減らし、資産として翌期へ繰り越します。

前受収益の例

1年分のサービス代12,000円を受け取り、最初に全額を前受収益で処理したとします。決算までに9か月分を提供済みなら、収益にするのは9,000円です。

受取時:

(借)現金 12,000円 /(貸)前受収益 12,000円

9か月分を提供した時点:

(借)前受収益 9,000円 /(貸)受取手数料 9,000円

未提供の3か月分3,000円は、前受収益として残ります。

最初に全額を収益で処理していた場合は、決算で未提供分を取り除きます。

(借)受取手数料 3,000円 /(貸)前受収益 3,000円

同じ取引でも、最初の処理によって決算仕訳が変わります。問題文の決算整理前残高を必ず確認してください。

覚え方

「前」は、当期から減らして翌期へ送る繰延べです。

  • 前払費用:費用を減らし、資産を増やす
  • 前受収益:収益を減らし、負債を増やす

ミニ問題

当期に支払った家賃24,000円のうち、翌期分が4,000円でした。

(借)前払家賃 4,000円 /(貸)支払家賃 4,000円

お金ではなく「何月分か」を見る。それが繰延べを理解する近道です。

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