簿記3級の壁を突破！「前払金・前受金」勘定科目の意味と覚え方

• 商品の仕入れ代金の一部（内金・手付金）払うこと。　前払金
• 商品の売上代金の一部（内金・手付金）受け取ること。　前受金

「簿記3級の勉強、順調に進めてきたのに、『前払金』とか『前受金』が出てきて、急に難しくなった…」

こんなふうに感じているあなた、大丈夫です！前払金と前受金は、簿記の学習で多くの人がつまずくポイントのひとつです。似たような言葉で混乱しますよね。

でも、安心してください。

これらの勘定科目は、あるシンプルなルールを知っていれば、意味も使い方もスッキリ理解できます。

この記事では、前払金と前受金の意味を、初心者でもスッと頭に入るようにわかりやすく解説します。

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簿記3級でなぜ重要？「前払金」「前受金」の勘定科目の意味

前払金と前受金は、「代金を先に支払った（受け取った）けれど、商品はまだ受け取っていない（渡していない）」という状況で使う勘定科目です。

• 前払金: 代金を先に支払ったとき
• 前受金: 代金を先に受け取ったとき

この2つは、「代金のやりとりと、商品の受け渡しに時間差がある」という点で共通していますが、決定的に違うポイントがあります。それは、「お金を先に払った側か、受け取った側か」です。

払った側は「前払金」、受け取った側は「前受金」

• 前払金は、代金を先に支払ったことで、将来商品やサービスを受け取る「権利」が生まれたので、資産のグループに分類されます。
• 前受金は、代金を先に受け取ったことで、将来商品やサービスを渡す「義務」が生まれたので、負債のグループに分類されます。

このシンプルなルールを理解するだけで、前払金と前受金の使い分けが簡単になりますよ。

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「前払金」「前受金」の具体的な仕訳パターン

前払金と前受金の勘定科目の意味を理解するには、実際に仕訳をしてみるのが一番の近道です。

ここでは、具体的な取引例を見ていきましょう。

「前払金」の仕訳例

会社の商品の仕入や、備品の購入などで代金を先に支払った場合に、前払金が発生します。

• 取引例1： 商品50,000円の仕入契約を結び、手付金として現金10,000円を支払った。

この取引では、現金という資産が減り、将来商品を受け取る権利である前払金という資産が増えました。

借方	貸方
前払金　10,000	現金　10,000

• 取引例2： 後日、商品の引き渡しを受け、残りの代金40,000円を現金で支払った。

この取引では、商品を引き渡されたことで、前払金という権利が消滅します。

また、残りの代金を支払ったことで現金が減り、代わりに仕入という費用が発生します。

借方	貸方
仕入　50,000	前払金　10,000
	現金　40,000

「前受金」の仕訳例

商品の販売などで代金を先に受け取った場合に、前受金が発生します。

• 取引例3： 商品100,000円の販売契約を結び、手付金として現金20,000円を受け取った。

この取引では、現金という資産が増え、将来商品を渡す義務である前受金という負債が増えました。

借方	貸方
現金　20,000	前受金　20,000

• 取引例4： 後日、商品の引き渡しを行い、残りの代金80,000円を現金で受け取った。

この取引では、商品を渡したことで前受金という義務が消滅します。

また、残りの代金を受け取ったことで現金が増え、代わりに売上という収益が発生します。

借方	貸方
現金　80,000	前受金　20,000
	売上　100,000

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まとめ：前払金・前受金は怖くない！

簿記3級の学習において、前払金と前受金は多くの人がつまずくポイントです。

でも、この記事で解説したように、「お金を先に払った側か、受け取った側か」というシンプルなルールを理解すれば、決して難しいことではありません。

前払金は資産、前受金は負債、というようにグループで覚えるのが一番の近道です。

一つひとつの勘定科目を丁寧に理解し、仕訳の練習を繰り返せば、必ず簿記3級の合格に近づけます。